柔らかくて優しい香りが好きな人におすすめなのが、ムスク系の香水です。
香水にさりげなく深みを出してくれるムスクは、肌なじみが良くて人気のある香りのひとつです。
では、そもそもムスク系とはどんな香りのことを言うのでしょうか。
具体的な香りや香水に使ったときの特徴など、気になりますよね。
また、ムスク系の香水はどうしてブランドごとに香りが違ってくるのか、香りの相性とあわせておさえておくと便利です。
香りの特徴や相性を踏まえて、ムスク系の香水を選ぶときのポイントも知りたいですよね。
ほかにも、具体的におすすめなムスク系の香水を男女別に知りたい人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ムスクとはどんな香りなのか、ムスク系のおすすめ香水を男女別に10選を紹介します。
そもそもムスク系とはどんな匂い?香水の特徴を解説
ムスクとはどんな匂いのことなのか、くわしく説明します。
原料はなに?香水のムスクの香りとは
ムスクとは、本来はジャコウジカからとれる香嚢(コウノウ)を原料にした香料です。
ジャコウジカから分泌されるコウノウは、交尾期が近づくとゼリー状の反液体として分泌されます。
その香りがメスを引き付けるのですが、アンモニア臭や獣臭が強く、そのままでは香料としては使えません。
麝香(ジャコウ)は、この麝香腺の中で硬化したもののことで、本来のムスクになります。
しかし、天然のムスクはワシントン条約により取引が禁止されているため、現在はほとんど流通していません。
そのため、現在主に使用されているのがホワイトムスクと呼ばれるものです。
ホワイトムスクは合成ムスクで、名前の通り白くやわらかな香りが特徴です。
原料は植物精油や石油などが使用されており、動物性の天然ムスクとは違い、植物性になります。
ほかにも、植物由来のアンブレットシード精油もムスクと似た香りとしてよく使用されています。
天然ムスクと合成ムスクの香りの違いは?
動物性の天然ムスクは、フェロモンの作用を持っていることが大きな特徴です。
セクシーで艶っぽく、官能的な香りがする天然ムスクとは違い、ホワイトムスクはふんわりと優しく香りのが特徴になります。
艶っぽさはありますが、天然のものよりも優しく温かみのある香りで、パウダリーな雰囲気があると感じる人も多いです。
また、お風呂上がりのような香りと感じる人も多く、清潔感のある使いやすい香りになっています。
天然のものよりもホワイトムスクは使いやすく、多くの香水に使われている香料です。
柔らかく肌なじみのいい香りで、主にベースノートとして使われることが多いです。
ミドルノートとして使われることもありますが、ベースとして香り全体に優しく深みを出してくれます。
男性、女性どちらにもおすすめで、肌なじみがいいことから、ユニセックスな香りの香水にもよく使われます。
ナチュラルで優しい香りが欲しい人は、ムスクが入った香水を探してみてください。
【ZARA・シャネル】ムスク系の香水はブランドによって香りが違う?どんな匂いと相性がいい?
ムスク系の香水はブランドによって香りが違うのか、どんな匂いと相性がいいのか、くわしく説明します。
どうしてブランドごとにムスク系の香水の香りは違うの?
同じムスクの香りでも、ブランドや商品ごとにまったく違った香りになります。
香料は組み合わせが大切で、ムスクに合わせる香りによって、全体の香りが変わってきます。
また、香水の構成はつけてすぐに香るトップノートと、少し時間が経ってから出てくるミドルノート、最後の残り香になるラストノートに分かれているのが特徴です。
ムスクはラストノートとして使われていることが多く、まれにミドルノートにも使われます。
使われているタイミングでも香りは変わってくるため、香水ごとに香り全体の構成も違ってきます。
ムスク系の香りってどんな香りと相性がいい?
肌なじみが良く、清潔感がある香りがホワイトムスクの大きな特徴です。
柔らかで優しく温かみのある香りは、同じように優しいフローラル系やウッディ系のような香りととくに相性がいいです。
女性向けの香水だとフローラル系の香りと組み合わせてあることが多く、男性向けだとウッディ系との組み合わせが多くなります。
それぞれ組み合わせる香りによって全体の雰囲気も変わってくるため、まずはどんな香りと組み合わせてあるのか、チェックしてみてください。
香りの持続力を長くしたいときにムスクとあわせるのもおすすめ?
ムスクは持続時間が長く、残り香として使われることが多い香りです。
重たすぎずふんわり優しい香りで持続力が高い香水を探している人は、ムスクがベースに使われている香水を探すのもおすすめです。
肌なじみが良くてほんのり甘いムスクの香りは、男女ともにおすすめな香料でもあります。
ほのかに優しい香りが長く残り香として続く香水が欲しいときに、ムスクの香りはおすすめなので、探してみてください。
【トムフォード・マルジェラ・ジョーマローン】ムスク系の香水を選ぶときのポイントは?
ムスク系の香水を選ぶときのポイントについて、くわしく説明します。
香水の中でもムスク系の香りを選ぶときのポイントを解説
ムスク系の香りを選ぶときのポイントは、次の通りです。
- 香調
- 香りの流れ
- 口コミ
- テスター
まずは香調をチェックし、全体の香りの雰囲気を把握しましょう。
フローラルムスクやウッディムスク、オリエンタル系など、同じムスクが使われている香りでも、商品ごとに香りの輪郭は違ってきます。
香調をチェックし、好みの香りを絞ったら、具体的な香りを調べていくのがおすすめです。
トップノートからラストノートまでの香りの流れを調べるときには、商品説明だけでなく、口コミを参考にするのもおすすめです。
実際に香水を使った人の意見を調べることで、より詳しく香りの流れや持続時間などを調べられます。
さらに香りをくわしく調べたいときには、テスターを利用しましょう。
ムスクはトップで使われていることが少ないため、テスターを使う際にはつけてから時間が経ったときの香りまで調べることが大切です。
ムスク系の香りを選ぶときに気を付けたいことは?
香水は香りの流れが商品ごとに違ってくるだけでなく、それぞれの香りの強さなども違ってきます。
同じような香りの構成でも、ブランドや商品によっては違った香りになるため、香りの構成だけを見て購入するのはおすすめできません。
ムスク系の香りは香りの組み合わせだけでなく、ムスクの強さや出てくるタイミングも大切です。
テスターを使ったり、口コミを調べ、より具体的なムスクの使われ方をチェックしましょう。
柔らかくて深みのある香り!ムスク系のメンズにおすすめな香水5選!
ムスク系のメンズにおすすめな香水5選を、くわしく説明します。
洗い立てのシーツのような香り「メゾン マルジェラ レイジーサンデーモーニング」
こちらは、イタリアのフローレンスの清々しく晴れた日曜日の朝に、洗い立ての柔らかいリネンのシーツに包まれて過ごす時間をイメージした香水です。
爽やかで清潔感のある心地よい時間を表現した香水は、心を癒してくれる優しい香りになっています。
トップノートはペアーアコード、リリーオブザバレーアコード、アルデヒドです。
ミドルノートがアイリスアコード、ローズアブソリュート、オレンジフラワーアコードです。
ベースノートがインドネシアンパチュリオイル、アンブレットシードアブソリュート、ホワイトムスクになります。
フローラルムスキーな香りの香調は、男女問わず使いやすく、男性にもおすすめです。
とくに中性的で温かみがあって、優しく清潔感のある香りを探している男性は、こちらの香水を試してみてください。
透き通る白をイメージした香水「バイレード ブランシュ」
こちらは、フランス語の白という意味の「ブランシュ」を名前に持った、透明感のある白をイメージした香水です。
新しいシーツの下に滑り込んだ体やバスケットいっぱいのランドリー、清潔感を思い起こさせる香りになります。
トップノートはアルデヒド、ローズセンティフォリア、ハートノートがピオニー、バイオレットです。
ベースノートはムスク、サンダルウッドになります。
アルデヒドの香りが柔らかく繊細なローズに変化し、サンダルウッドとムスクが人と人の触れ合いの魅力と親密さを表現しています。
こちらの香水もユニセックスな香りで、男性・女性どちらも使いやすい香水です。
透明感のある白をイメージしている香水ということもあり、シンプルさや清潔感がありながら、おしゃれな雰囲気のフローラルでムスキーな香りになっています。
コットンのように心地よいムスクの香り「ディプティック オードパルファン フルール ドゥ ポー」
こちらは、コットンのように柔らかくてふんわりとした心地よいムスクの香りの香水です。
プシュケとエロスの神話の愛にオマージュを捧げた香水で、ムスクの香りをアイリスやアンブレットシードの香りが引きたてています。
トップノートはアルデヒド、ピンクペッパー、アンジェリカ、ベルガモットです。
ミドルノートはターキッシュローズ、アイリスです。
ラストノートがムスク、アンブレット、キャロット、アンバーグリス、サンダルウッド、アンバーウッド、レザーになります。
人肌によく馴染むさりげない香りでありながら、セクシーさや上品さを持ち合わせています。
ほんのりと甘さもあるパウダリーな香りは、ユニセックスで幅広い人が使いやすい香水です。
ブラックベリーとムスクの大胆な香り「ラルチザンパフューム ミュール エ ムスク」
こちらは、温かみのあるホワイトムスクとジューシーなブラックベリーのコントラストが面白い香水です。
奇跡的なコンビネーションの香りが生まれたのは1978年のことで、そのユニークな兆候は香水界に衝撃を与えました。
トップノートはレモン、オレンジ、バジル、ミントです。
ミドルノートはブラックベリー、フレッシュジャスミンです。
ラストノートはムスク、パチュリ、オークモスになります。
香調はフレッシュフルーティムスキーで、まるで晴れた日にブラックベリー摘みをした思い出のような香りになっています。
フレッシュなベリーや草原、白いエプロンなどを想起させる香りは、女性だけでなく男性にもおすすめです。
今でも世界中のセレブに愛される、ラルチザンパフュームのシンボル的な香りを堪能したい人は、こちらの香水を試してみてください。
石鹸のような清潔感のあるムスクの香り「ザ ボディショップ ホワイトムスク」
こちらは、清潔感のある華やかな石鹸のような香りと奥行きのあるムスクの香りが特徴の香水です。
強さ跡安らぎをもたらしてくれる香りは、まとう人の魅力を強め、自信を宿してエンパワメントしてくれます。
トップノートはコットンフラワー、ハートノートがジャスミン、スズラン、ベースノートがウッディムスクです。
トップノートからベースノートまで、バランスよく香りを楽しめます。
ボディショップのベストセラー香水で、発売40周年を記念して全面リニューアルされています。
清潔感のあるシンプルな香りながらしっかり奥行きもあり、使いやすい香りです。
値段も手ごろなため、ムスク系の香水を試してみたい男性におすすめです。
優しく包み込むような香り!ムスク系のレディース向け香水5選を紹介
ムスク系のレディース向け香水5選を、くわしく紹介します。
フレッシュでフェミニンな香水「ロエベ 001 ウーマン オードゥトワレ」
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こちらは、ムスク、リネン、ピンクピオニーの香りが中心の香水です。
爽やかなシトラス系の香りがアクセントになった、フレッシュでフェミニンな香りになっています。
トップノートはタンジェリン、ベルガモットです。
ミドルノートはピオニー、ジャスミン、リネンコード、ラストノートがサンダルウッド、ムスク、バニラになります。
フルーティでフローラルな香りの中に、リラックスできる柔らかなムスクの香りが重なり、優しい香りが最後まで続きます。
しっかりフェミニンさもありながら、フレッシュで使いやすい香水です。
ムスクがメインの甘めの香水が好きな女性におすすめで、ユニセックスではなく女性向けのムスク系香水が欲しい人は使ってみてください。
モハーヴェ砂漠をイメージしたウッディムスキーな香り「バイレード モハーヴェゴースト」
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こちらは、モハーヴェ砂漠の魂を揺さぶる美しさをイメージした香水です。
乾燥した大自然の中で花を咲かせる希少な植物を表現した香水は、ムスク系のアンブレットの香りから始まります。
トップノートはアンブレット、ネスベリー、ハートノートがマグノリア、サンダルウッド、バイオレットです。
ベースノートがシダーウッド、ムスク、ベチバーです。
ムスク系のアンブレットとフレッシュなネスベリーの香りが軽やかで優美な香りを表現し、パウダリーな香りに変化します。
最後には暖かみのあるムスクが爽やかなアンバーやシダーウッドのベースに重なり、丸みのある香りに落ち着きます。
肌なじみが良く優しい香りは、ユニセックスな雰囲気があり、幅広い女性が使いやすい香りです。
ホワイトムスクとライススチームの香り「ディプティック オードトワレ ローパピエ」
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こちらは、ホワイトムスクにライススチームアコードが、繊細な香りを作り出し、髪の素材を連想させる香水です。
ペンを持つ手とインクと髪がひとつになるときを表現した香水で、個性的なムスク系の香りになっています。
主な香りは、ホワイトムスク、ミモザ、ブロンドウッドアコード、ライススチームアコードです。
ムスクとミモザのふんわりと優しい香りは、ほんのり甘さがありながらもインクのような苦味も感じられます。
唯一無二の髪とインクを表現した香水は、普通のムスク系の香水では物足りない女性におすすめです。
とくに万年筆や紙の香りが好きな人は、こちらの香水を試してみてください。
ミルクとムスクの優しい香り「モルトンブラウン ミルクムスク オードパルファン」
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こちらは、ミルクの優しさとムスクが絡み合い、肌と肌が触れ合うような心地よさを感じさせる香水です。
子供時代に認識する香りのひとつであるミルクが、ノスタルジックな気持ちにさせてくれます。
シグネーチャーノートはミルク。
トップノートはアニメイティッドエレミ、ハートノートはソフトムスク、アンブロキシド、バニラです。
ベースノートはベンゾイン、トンカビーンになります。
カシミアのような柔らかな香りは、優しく握りあう手を想起させ、銀色のムスクとバニラの香りが至福のぬくもりを生み出しています。
ピュアで優しい、五感を研ぎ澄ます香りの香水です。
甘くとろみのあるミルキーなムスクが特徴で、落ち着いていて肌なじみが良く、やわらかな香りが好きな人におすすめです。
虜になるピュアなムスクの香り「ナルシソロドリゲス フォーハー ピュア ムスク オードパルファム」
こちらは、まばゆいブーケに虜になるほどのピュアなムスクの香りが重なった香水です。
誘惑的かつ理性的で情緒的なムスクの香りを、心ゆくまで堪能できます。
トップノートはジャスミン、オレンジブロッサム、ミドルノートはムスクです。
ラストノートには、カシュメランやアンバー、パチュリの香りが重なります。
ホワイトフローラルとムスクの香りに、ベルベットのような暖かみのあるカシュメランの香りが訪れ、より記憶に残る香りになっているのが特徴です。
女性の二面性をありのままに引き出し、夢中にさせてくれる香水になります。
ムスク系の香水は肌なじみが良くて優しく包み込むような香りで男女ともにおすすめ!
肌なじみがよくて優しく温かい香りのムスクは、男女ともにおすすめです。
とくに柔らかくて優しい雰囲気の香りが欲しい人は、ムスク系の香水を探してみてください。
ムスクはラストノートに基本的に使われる香料のため、香水ごとの香りをチェックするときにはラストノートをチェックしましょう。
よりしっかりムスクの香りを堪能できる降水が欲しいなら、香調にムスクと書かれていたり、名前にムスクとついているものを探すのがおすすめです。
また、ムスク系の香水はメンズ・レディースそれぞれにおすすめな香りだけでなく、性別を問わず使いやすいユニセックスな香りも多くあります。
肌なじみが良くてナチュラルな香りは、性別や年齢に関係なく、誰でも使いやすい香りが多いのも特徴です。
今回紹介したことを参考に、ムスク系の香水を試してみてください。