香水を買う時、まずはテスターで香りを試す方がほとんどかと思います。
でも、香水のテスターの正しい使い方って知っていますか?
香水売り場にずらっと並んだテスターと、テスターの前に置かれた紙を前に、どのように使うのが正解なのか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
本記事では、テスターの前においてある紙って一体何?テスターは肌に直接つけてもいいの?など、香水のテスターのまつわる疑問を徹底解説!
ぜひ参考にして、自分の好みに合った香水選びをして下さいね。
そもそも香水のテスターとは?紙の使い方を徹底解説!
まず初めに、テスターとは何なのか、またテスターの前に置かれている紙の使い方について詳しく解説していきます。
香水のテスターとは?どうやって使うの?
香水売り場には、「テスター」といわれる商品のお試し用ボトルがずらっと並んでいます。
購入する時は、自分の鼻で香りをチェックするのが必要不可欠。
香水の香りを気軽に確認できるよう、実際の商品と同じものが店頭に置かれているのです。
テスターの使い方は、大きく分けると2通り。
自分の肌に直接プッシュする方法と、テスター近くにある紙にプッシュする方法があります。
ちなみに、香水の匂いをチェックする時、テスターの瓶のスプレー部分をそのまま鼻に近づける人がいますが、実はこれはNGな方法です。
テスターは基本的に蓋が開いた状態で、毎日何度も使用され続けているので、スプレー部分についているのは香水の残りかすのようなもの。
香りはしますが空気に触れて酸化しており、香水本来の香りとはかけ離れていることが多いのです。
香水の香りをチェックするときは、必ず肌に直接付けるか、テスターの近くにある細長い紙を使うようにしましょう。
それでは早速、テスターはどのように使うのか、またテスター近くの紙は何なのかを説明していきますね。
香水のテスターに置いてある紙って何?
香水売り場に行くと必ず目にするのが、細長くカットされた厚紙。
これは「ムエット」と呼ばれる、香水やアロマオイルの香りを試すときに使われるものです。
ムエットは、日本語では「試香紙(しこうし)」や「匂い紙」「香料試験紙」と呼ばれています。
このムエットに香水をプッシュし、香水の香りを確認するのです。
ムエットの語源は、フランス語の「mouillette(ムイエット)」という、”細長いパン切れ”を刺す単語。
フランスでは、この「mouillette(ムイエット)」をソースや半熟卵に浸して食べる習慣があり、その”浸す”行為のことを「mouiller(ムイエ)」と言います。
この「mouiller(ムイエ)」から「ムエット」の言葉が作られ、香水業界では香水を試すための試香紙の名称として使われるようになりました。
これは香水をムエットに吹き付ける行為が、細長いパンを「浸す」行為と似ていたためです。
なぜ香水を試すのに紙(ムエット)を使うの?
香水を試すときにムエットを使う理由は、数種類の香水を試すときに香りが混じらないようにするためです。
肌に数種類の香水をスプレーすると、香りが混じりあい、本来の香りがわからなくなってしまいます。
そのため、まずはムエットでどんな香りなのかを確認し、自分好みの香りを選んでから1種類のみ直接肌につけて試す方法がおすすめ。
複雑な香りも判断しやすく、香水選びに失敗しにくくなりますよ。
香水のテスターの紙(ムエット)の使い方は?
ムエット(紙)の使い方は、香りを試したい香水をムエットにプッシュするだけ。
しかし、プッシュする距離や香りの嗅ぎ方にポイントがあります。
まず、香水をムエットにつけるときの距離は、10cm程度離すといいでしょう。
これはムエットに香水の霧をしっかりと付着させるためです。
次にプッシュ数ですが、何プッシュが適量かはムエットの大きさによって変わってきます。
よく見る幅1cmほどの細長いムエットの場合は1プッシュで十分。
単語帳くらいの大きさであれば1〜2プッシュ、それより大きければ3プッシュと、使用するムエットの大きさに合わせてプッシュ数を調整してください。
香水をムエットにプッシュした後は、2〜3回軽く振り、30秒ほど待つのも重要なポイント。
時間を置く理由は、香水に入っているエタノールの匂いを飛ばすためです。
エタノールが揮発するのを待つことで、香水本来の香りを確認できますよ。
30秒ほど待ったら、ムエット(紙)を鼻から少し離して香りを嗅ぎます。
そのとき大事なのは、最初に感じた香りを重視すること。
なぜなら嗅覚は、他の感覚器官と比べて疲れやすく、同じ香りをかぎ続けるとだんだん匂いを感じにくくなるためです。
これは「嗅覚疲労」といわれるもので、不快な臭いでもずっとその環境に居続けると麻痺して匂いを感じなくなるのと同じ現象です。
最初に嗅いだ時感じた感覚を大切に、香水選びをするのがおすすめですよ。
香水のテスターを肌につける際のポイントは?ムエット(紙)と肌での違いとは
では次に、香水のテスターを直接肌につける場合の方法やポイントをご紹介していきます。
テスターを直接肌につける場合の方法は?
香水のテスターを肌につける場合は、約20~30cm離してスプレーするのがポイントです。
イメージとしては、スプレーして出た霧が肌に”面”で付くように意識すること。
香水の液体が均等に薄く広がり、香りが立ち上がりやすくなります。
近距離でスプレーすると、香水の液体が”点”で付いてしまい、肌から垂れて洋服が染みになったり、アルコールが強く残って香りがわかりにくい状態になったりします。
逆に、離しすぎると霧が空気中に舞ってしまい香りが弱まることも。
テスターを肌にプッシュするときは、適度な距離感で使うようにしましょう。
香水を付けたら、鼻の近くに腕を持っていって嗅ぐのではなく、鼻から30cmほど離して香りを確認するのがおすすめ。
あまり近くで嗅ぐと、香りが強すぎて嗅覚がマヒしてしまいますし、香水は肌から少し離した位置に立ち上る香りを意識して作られているものが多いためです。
また、香水を手首に付けた場合、手首同士をこすってのばしてしまいがちですが、これもNG。
こすったときに出る熱によって香りが変質してしまうので、付けた後はこすらずに、手と腕を仰ぐように香りを確かめるといいでしょう。
ムエット(紙)と肌に直接付けるのとでは香りの違いはある?
香水を肌につけた時とムエットに付けた時の違いは、香りが変化するのにかかる時間です。
香水を肌につけた場合、香水濃度に寄りますが香りの持続は2~7時間程度で、その時間内で香りが変化していきます。
しかしムエットにつけた香りは、そのまま放置していても香りが変化しにくく、香りの持続も数日間続くのが特徴です。
なぜなら香水は肌に乗せるとその熱によって時間ごとに香りが変化していきますが、ムエットは熱を帯びていないため、香りの変化がとてもゆっくりになるためです。
本来香水は、トップノート・ミドルノート・ラストノートと3段階に香りの変化が起きるように作られていますが、ムエットに付けた香りは、しばらくの間は香りの最初の段階であるトップノートの香りのみ強く残っています。
トップノートの香りのみで、香水の全体像を把握するのはとても難しいもの。
そのため、ムエットで試した香りが気に入ったからといって、すぐにその場で香水を購入するのはおすすめできません。
ムエットで香りを確認し、肌に直接つけてトップコートからミドルノート、ラストノートへの移り変わりをしっかりと判断したうえで購入すると、購入後に「なんだか思った香りと違ったな」という違和感を覚えずに済みますよ。
気を付けたいポイント!テスターの香水を試す時のコツとは
香水を試す時のコツは、”嗅覚疲労”という同じ香りをかぎ続けるとだんだん匂いを感じにくくなる現象を防ぐこと。
嗅覚は敏感ですぐに疲労がたまるので、香水の香りを真剣に判断したい時はあまり多くの種類をかぎすぎないことが大切です。
具体的には、香水を試すのは、1日に3種類程度の香りまでにするといいといわれています。
調香師レベルのプロでも、1日に正確に判断できるのは10種類の香りまでといわれているので、なるべく種類を絞って試すようにしましょう。
もし香りが混じってよく分からなくなってしまったときは、自分の肌や洋服の匂いを嗅いで鼻をリセットするのがおすすめです。
慣れ親しんだ香りをかぐと安心感をもたらしやすく、鼻がリセットされやすいといわれています。
たまに”コーヒーの香りで鼻をリセットするといい”という話がありますが、これはコーヒーを飲む割合の多い人・コーヒーの香りを日常的に楽しんでいる人に限った話。
コーヒーの香りに慣れ親しんだ人であれば鼻のリセットにも効果的ですが、それほど普段飲まない方は効果が薄いかもしれません。
また、さらに正確に香りを感じたいという方は、朝一で、他の香りに何も触れない状態で嗅ぐのがおすすめ。
香水を買いに行く日は匂いの強い食べ物を食べないように気を付けている、なんて人もいるそうです。
テスター品とはどんなもの?香水売り場で販売してる?
テスター品とは、香水を試すときに使用するテスターを商品にしたもの。
有名ブランドでは、お試し用・展示用にテスターをたくさん作ることがあり、余ったテスターが売られていることがあるのです。
ただし、テスター品が香水売り場の店頭で売られていることはほとんどなく、手に入れる場合はネット通販を利用するといいでしょう。
また、テスター品は基本的に箱なし・キャップなし・テスター表記がされているなどB級品がほとんど。
しかし、中身は正規品と変わりなく、通販サイトでは未使用(新品)であること多いので、抵抗がない方はお得に人気ブランドの香水を購入できるいい方法だといえるでしょう。
また、すでに廃盤になったレア物にであえることもあるかもしれません。
ただし、中には未開封であっても製造からかなりの年数が経過しているなど品質が悪いこともありますので、購入の際は信用できる会社なのかよく確認することが大切です。
メリット | デメリット |
価格が安い | 箱なし・フタなしなど付属品がないことが多い |
廃盤になった香水・レアな香水が売られていることがある | 品質が悪いこともある |
いろんな香りを試せる!香水のおすすめテスターセットを紹介
なかなか香水売り場にはいけないけど、いろいろな香りを少しずつ試してみたい!と思う方も多いはず。
人気ブランドでは、いろんな香りを少しずつ試せるミニボトルのセットがよく売られているので、それを利用するのも一つの手です。
例えばSHIROでは、「サボン」「ホワイトリリー」「ホワイトティー」「アールグレイ」「キンモクセイ」と人気の5種類の香りを10mlずつセットにした「オードパルファンセット(8,250円)」が人気。
新しい香りを試してみたい方にピッタリです。
また、楽天市場などの通販サイトで「香水 テスターセット」と検索すると、さまざまなブランドの香水を試せるセットが出てきます。
CHANEL・Dior・クロエなど女性に人気の香水からメンズ用の香水まで多種多様なブランドが揃っており、いろんなブランドの香水を少しずつ試せるのが魅力です。
時間をかけて変化する香水の奥深い香りを、自分の肌に乗せてゆっくり試すことが出来るので、ぜひチェックしてみて下さいね。
無料で香水のテスターができる通販サイトってある?
無料でテスターを試したいなら、「celes(セレス)」という香水通販サイトがおすすめ。
「celes(セレス)」は、1,000種類以上の香水を0円からお試しできるサイト。
ムエットに香水を付けて送付してもらえる「お試しムエット」は無料で利用でき、1回の注文につき5種類まで利用できます。(送料550円)
お試しムエットは、香水の価格に関係なく全て無料で利用可能。
気になっていたハイブランドの香水も、気軽にお試しできるのがうれしいですね。
「celes(セレス)」ではそれ以外にも、肌に直接ワンプッシュ1回のみお試しできる「ワンタップ(390円~)」・15回プッシュ(0.75ml)・50回プッシュ(2.5ml)・100回プッシュ(5ml)と少量ずつ購入することも可能。
種類によってはフルボトルでの購入も出来ます。
無料のムエットで数種類香りを試し、少量から購入できるので香水選びでの失敗がなくなりますよ。
メンズにもおすすめ!香水を購入するときはテスターを上手に利用しよう
せっかく香水を購入するなら、トップノートからラストノートまでチェックして好みに合ったもの選びたいもの。
その場の直感で買うのももちろんいいですが、テスターを上手に利用し、ムエットと自分の肌で香りを判断してから買うと、その香水はより特別なものになるのではないでしょうか。
メンズの場合も、自分の体の匂いと香水の相性はとっても重要。
時間をかけて購入し、「あの人の香り」と印象付けられるような運命の一本との出会いを果たしてくださいね。
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